


わが国において、一般公衆の原子力に対する関心はそれほど高くなく、原子力や放射性廃棄物問題への理解醸成を考える上で、一般公衆の関心喚起は大きな課題となっている。このような状況下で望まれるPR(Public Relations)技術とは、「ひとの目につき」、「ひとの関心を引き」、「その内容がひとにつたわる」技術である。
原子力のみならず、高度科学技術のコミュニケーションでは、その技術について「わかりやすく」つたえることが大切とよくいわれる。しかし改めて考えてみれば、「ひとに何かをつたえる」ために使うツールは、言葉だけではない。「つたえる」ためのあらゆるものを総動員して、つたえる努力を尽くさなければならないはずである。
原子力とデジタルコンテンツの融合を目指したコンテスト「あーとみっく」は2007年から始まり、昨年までで3回を数えた。ここに寄せられたデジタルコンテンツ群はのべ200を超えた。これらのコンテンツは、与えられたメッセージを「つたえる」ために創られたものである。これらの中に組み込まれた「デザイン」には、原子力をわかりやすく伝えるためのヒントが隠されているかもしれない。
同時に、「つたえる」ということはコンテンツのみに依存するものでもない。そのつたえるための「デジタルメディア」にも心を砕く必要がある。例えばipadというデジタルメディアとそのコンテンツ群の開発が急加速しているように、近年のデジタルコンテンツ業界の発達には目を見張るものがある。このようなデジタルメディアの活用、それに耐えるコンテンツの創造も「つたえる」ためには欠かせない戦略なのであろう。
本シンポジウムでは、デザインというものの解釈を通して、「つたえる」ということの深遠に迫る。また、デジタルコンテンツ業界の現状とデジタルメディアの展望を示して、原子力とPR技術のコラボレーションの可能性を探る。そして、既成概念を覆す原子力PR戦略の提案と、デジタルコンテンツ業界の若手の活躍の場の提供という、異業種業界間のWin-Winの関係を創造してゆく第一歩となることをも期待している。

| 16:00 | 開会挨拶 日本原子力文化振興財団 専務 横手 光洋 |
|---|---|
| 16:05 | 講演1:「あーとみっく」の挑戦 (日本原子力文化振興財団)大津 彩 |
| 16:20 | 講演2:作品に見るデザインとわかりやすさ (早稲田大学表現工学科)小畑 正好 |
| 16:50 | 講演3:PRにはユーモア、ジョーク、そしてウィットを (Tプランニング)高橋 秀博 |
| 17:10 | 講演4:デジタルメディアのみらい (東京コミュニケーションアート専門学校)安楽 直志 |
| 17:30 | 休憩 |
| 17:40 | パネルディスカッション「市民にとどくパブリック・リレーションとは?」 コーディネーター:木村 浩 パネリスト:安楽 直志、小畑 正好、高橋 秀博、 諸葛 宗男(社会・環境部会長)、小川 順子(東京都市大学 准教授) |
| 19:00 | 閉会挨拶 日本原子力学会社会・環境部会長 諸葛宗男 |
| フロアでの懇談(19:30まで) |

東京メトロ千代田線「根津駅」1番出口 徒歩5分
東京メトロ南北線「東大前駅」1番出口 徒歩10分